赤ちゃんが臍帯ヘルニアでした(5)~MFICUでの管理入院生活~

入院中の赤ちゃん

こんにちは!まめうましです。

先日より、臍帯ヘルニアの息子を出産した時のお話を書いています。

大学病院で追加の検査をした結果、臍帯ヘルニアではなく腹壁破裂かもしれないと言われました。

今回は、出産までの間過ごしたMFICUでの管理入院の様子をお伝えします。

お願い
あくまで我が子のケースなので、同じ臍帯ヘルニアでも治療やその後の経過が同様になるわけではない、というより、むしろ普通は同じようにはいかない、という前提で読んでいただけたらと思います。

それでも、出産にあたって不安や悩みを抱えている人にとって、少しでも参考にできる情報になればと思って書かせていただきます。

朝と午後、1日2回のNSTが日課

私が入院していたのは、切迫早産や胎児異常などのために注意深く管理する必要のある妊婦さんが入院する、MFICU(Maternal Fetal Intensive Care Unit・母体胎児集中治療室)という病棟です。

入院中は毎日起床時と消灯前にそれぞれ体温血圧を測り、看護師さんの問診を受けました。

問診では、排尿・排便の回数出血の有無、その他気になる症状はないかなどを確認されました(排尿の回数なんて覚えていられないので、いつもけっこう適当に答えてました…笑)。

また、MFICUにいる妊婦さんは全員、朝の6時と午後2時頃、おなかの中の赤ちゃんの様子をモニターするNST(ノンストレステスト)という検査をするのが決まりでした。

NSTは通常の妊婦健診でも36週頃から行うもので、私も入院前の健診で何度か受けたことがありました。

NST機械

NSTでは、おなかにベルトを巻いて、赤ちゃんの心音を確認する機械とお母さんのおなかの張り(子宮の収縮)を確認する機械をつけます。これらの記録をとり、赤ちゃんの心拍や胎動の様子、おなかの張りの強さや間隔に問題がないかを調べます。

所要時間は40分~1時間くらいで、その間ベッドから動けないので、けっこうひまです…。スマホをさわったり、うとうとしたり自由にしていていいのですが、途中何回か看護師さんが様子を見に来るので、私はなんとなく落ち着きませんでした。

看護師さんが来ると決まって聞かれるのが、「今おなか張りました?痛みはどうでしたか?」という質問です。機械でおなかの張りが記録されると、看護師さんがやってきて上記を確認しにくるようでした。

モニター

私は、おなかの張りというものがいまいちわからなくて、機械で感知されていても自覚がないことが多く、感覚としてなかなかつかむことができませんでした。モニターには赤ちゃんの心拍数とおなかの張りの数値が表示されるので、それを見ながら「今張ってるのか!」と確認してました。

痛みについても、「なんとなくキューっとなってるような気はするけど痛くはないしな…」という感じで、度合いを伝えるのが難しかったです。

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「安静に」「おなかの張りは?」がストレスな日々

管理入院中、私自身はいたって元気だったのですが、MFICUでは安静にしていなければならず退屈でした。

よく聞く話だと、臨月に入るころには安産のために運動するとよい、などと言いますが、ここでは真逆で、「あまり歩き回らない方がよい」とか「ずっと座っていると負担だから横になっていてください」と言われることが多かったです。

コロナの影響で面会ができず売店にも行けなかったので、部屋ではスマホを触っているか、夫に持ってきてもらった育児雑誌を読んで過ごしていました。また、隙さえあれば談話室に行って夫や実母に電話していました。

病院食

病院食は美味しいとは言えませんでしたが、ささやかな楽しみでした。 行事食もありました。

また、朝晩のバイタルチェックやNSTの際に看護師さんにいつも言われていたのが「おなかの張り」のことです。張りが強いのは良くないことのようで、なにかにつけて、「おなか張ってませんか?痛みはないですか?」と聞かれました。

先ほども書いた通り、私は最初、おなかが張る感じというものがよくわからなかったので、この質問には困ってしまいました。それでも数日経つと、張る感覚が少しずつわかるようになってきたのですが、そうすると今度は、おなかが張っているとまた看護師さんに安静にするよう注意されるのではないか、と怖くなってしまいました。

そもそも、もうすぐ赤ちゃんが生まれてくるという時期で、おなかの張りが強くなるのは自然なことなのですが、とにかく張らないように安静に、という雰囲気が最後までかなりストレスでした。

おしるし疑惑で、張り止めが処方されることに

ある日、お手洗いに行った際、茶色っぽく色のついたおりものが出ていることに気づきました。

出血や、いつもと違う色のついたおりものがあったら教えてくださいと看護師さんから言われていたので報告すると、先生の内診をうけることになりました。

ウテメリン

内診の結果は特段問題なかったのですが、その日のNSTで測ったおなかの張りも少し強めだったので、張り止めの注射を打たれ、内服薬も処方されることになりました。

その翌日、今度は鮮血まじりのおりものがあり、また看護師さんに報告しました。この時は急遽NSTでおなかの張りを確認することになり、その後先生の診察採血検査も受けました。

すると、今回の出血はお産の前に見られるいわゆる「おしるし」ではなく、「おしるしのおしるし」くらいのものだろうとのことでしたが、念のため飲み薬ではなく、もっと効果の高い点滴で張り止めを入れましょうとのこと。点滴がつくと動きにくくなるし、シャワーも大変なので気は進みませんでしたが、先生の指示通り点滴をつけることになりました。

点滴はやはり内服薬よりも効果があり、おなかの張りはだいぶ軽減された感じがしたのですが、その分副作用もありました。

点滴開始の翌日、朝の検温で37.5度の熱。点滴を始めるときも説明を受けていたのですが、張り止めの薬の副作用で熱が出たりぼーっとしたりすることがあるそうです。

この時はアイスノンで冷やしながら様子をみましたが、昼にもう一度熱を測ると今度は37.9度まで上がっていました。朝の段階では、もともと平熱も高めだし、薬の副作用ならとあまり気にしていませんでしたが、37.9度という数値にはさすがに不安になってしまいました。

先生の説明だと、採血検査で感染症の疑いはないし、発熱以外の風邪症状もないので薬の副作用とみて問題ないでしょうとのことでしたが、このあとも数日間、熱は37度台から下がらずなかなか不安でした。

ちなみに、あまりに気がかりだったため、看護師さんに薬の副作用についてもう一度質問したいとお願いすると、薬剤師さんの方を呼んで詳しく話が聞ける場を設けてくれました。

点滴をつけられ、熱も下がらずで不安な日々でしたが、この後予想外の早さで赤ちゃんと対面することとなります。

次回はいよいよ、出産当日のお話です。